間違ったイメージを持たれている介護業界

実はデータ上はそれ程数字が高くないのに、世間一般からは離職率が高くて大変な仕事だと思われているのが介護業界です。離職率の統計データによると、介護業界の離職率のパーセンテージは10%台であり、20%台の業界も少なくないことを考えればむしろ低い方だと言えるでしょう。それなのに、世間からはすぐに人が辞めていってしまう世界だと思われているのです。

様々な場所で介護の仕事は大変だ、人材不足が深刻だと言われていることの影響なのかもしれません。実際、介護の仕事は楽ではありませんし、人材不足も深刻です。しかし、それは辞めていく人が多すぎるからではないのです。あまりにも高齢化が早いスピードで進んでいくので、人材の供給が追いついていないというのが主な理由です。少子化のせいで、若い人たちが集まりにくくなっていることもあるでしょう。人が足りない分苦労する部分は出てきますが、決して介護の仕事自体が悪いわけではないのです。

仕事については、むしろやりがいを感じる人の数が多いというデータがあり、やりがいがありそうだからという理由で就職する人も少なくありません。介護報酬などの制度上、確かに給料は高くありませんが、仕事の内容面に関しては不満を口にする人が少ないということは忘れるべきではないでしょう。

実態をきちんと把握すれば問題を避けられる可能性が高くなりますし、より意欲が湧いてくることにもつながるでしょう。仕事を選ぶときには、公式に発表されている統計データなども見て、世間一般に定着しているイメージに惑わされないようにする必要があります。